医療のめまぐるしい進歩


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医療は、個人個人の健康を維持回復し、暮らしと社会を支えるために、無くてはならない分野です。
医療にはさまざまな定義がありますが、中心となるのは、医者や看護師などによる診察、治療、看護でしょう。日本は国民皆保険制度をとっており、原則としてすべての国民が何らかの公的医療保険に加入することになっています。
職業や年齢によって、加入する公的保険は異なりますが、これにより日本国民はいつどこでも同じ保健医療を受けられることになっています。どの病院を選ぶかも自由ですし、診療を受けることになっても少ない自己負担で済みます。
海外には、いったん病気になると高額の医療費負担が生じ、その支払のためにすべての資産を失ってしまうケースもあります。そのような国と比べると、日本の体制は充実していると言えるでしょう。
しかし、この皆保険制度のメリットのせいで、逆に問題も起きています。最大の問題は国庫負担医療費の増大です。原因はいくつかありますが、高齢者の急増がまず第一に上げられるでしょう。
医学が進歩した結果、日本人の寿命は世界一となりましたが、それは高齢者の増大という結果をもたらしたのです。
2011年の日本の医療費は約37兆8000億円で、そのうち70歳以上が17兆円と45%を占めています。この額は国民所得を上回る勢いで伸びており、とくに老人医療費の伸びは著しいものとなっています。また技術の進歩によって、高価な治療方法や新薬が出てきたことも、医療費を押し上げている要因のひとつになっています。
もうひとつの問題は、公的保険未加入者の存在です。経済悪化のあおりを受けて、非正規雇用労働者が年々増加しています。
非正規雇用労働者は経済基盤が不安定で、国民健康保険料を払う余裕がなく無保険者になりがちです。
公的保険がないと、診療費や医薬品代が全額自己負担となるので、病気になってもなかなか診療を受けられなくなります。若者や働き盛りの世代が、国民皆保険制度から締め出されるような事態は、何としても避けなければなりません。日本社会は、大きな岐路に立っていると言えるでしょう。